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不具合データの山を“資産”に。AI×ノーコードDBで実現する「再発防止・原因分析」の自動化

不具合報告書やトラブル対応履歴が「書きっぱなし」になっていませんか?多くの現場で蓄積されたデータが活用されず、似たようなミスが繰り返されています。本記事では、ノーコードDBとAIを連携させ、不具合データから原因分析や再発防止策を自動で導き出す手法を解説します。現場の負荷を減らし、品質向上を実現するDXのヒントをご紹介します。

広大なデータベースに蓄積した不具合情報をAIが光で探索し、原因分析と再発防止策を導き出す様子を示す「NO-CODE DB + AI」のイメージ画像

製造現場やシステム開発、カスタマーサポートの現場において、「不具合報告」や「トラブルシューティング」は避けて通れない業務です。しかし、多くのIT担当者や部門長の方々から聞こえてくるのは、「報告書を書くこと自体が目的化している」「過去のデータが膨大すぎて、必要な情報を探せない」といった切実な声です。

せっかく記録した不具合データも、Excelファイルやメールの中に埋もれてしまっては、単なる「蓄積データ」になりかねません。「あの時と同じトラブルだ」と気づくのがトラブル発生後では遅いのです。

もし、データ入力と同時にAIが過去の類似事例を分析し、解決策や再発防止策を提示してくれたらどうでしょうか。

この記事では、現場で使いやすい「ノーコードDB」と、進化する「AI(人工知能)」を組み合わせることで、不具合データの蓄積を“作業”から“企業の資産”へと変えていくアプローチについて解説します。再発防止と原因分析を自動化し、現場が本来注力すべき改善活動に向き合える環境づくりをご提案します。

なぜ「不具合データ」は活用されにくいのか

多くの企業で不具合データの活用が進まない最大の理由は、情報の「非構造化」かつ「分散」していることにあります。不具合の状況説明や原因分析は、多くの場合、担当者が自由記述(フリーテキスト)で入力します。微妙なニュアンスを含んだ文章データは、従来の集計ツールでは定量的な分析が難しく、結局は人が一つひとつ読み解く必要がありました。

また、報告手段がメール、Excel、専用システムとバラバラであることも課題です。情報が散在しているため、いざトラブルが起きた際に「過去に似た事例があったはず」と思っても、検索に時間がかかり、結局ゼロから調査することになります。これでは、ベテラン社員の頭の中にしかノウハウが残らず、属人化が解消されません。

形式や保存先がバラバラな不具合データが散在し、探し出せずに調査を断念する様子から、集めたデータの活用が進まない現場の課題を表したイラスト

ノーコードDB×AI連携で描く解決のシナリオ

こうした課題に対し、近年注目されているのが「ノーコードDB」と「AI(生成AIなど)」を連携させる手法です。まず、現場が直感的に操作できるノーコードツールを導入し、データの入り口を統一します。Excelのような操作感であれば、ITスキルに自信がない現場担当者でも抵抗なく入力が可能です。

そして、ノーコードツールで管理基盤を整えたところにAIを連携させることで、業務プロセスの大幅改善が可能です。

たとえば、担当者が不具合の現象を文章で入力すると、AIがそのテキストを解析し、「カテゴリ分類」や「重要度判定」を自動で行います。蓄積された過去の膨大なデータの中から、類似性の高い事例を即座にピックアップし、「過去の解決策」としてレコメンドすることも可能です。

これまで人が時間をかけて行っていた「分類」「検索」「関連付け」という作業をAIが肩代わりすることで、担当者は入力作業の負荷を感じることなく、高度なナレッジ活用ができるようになります。

人がAIやノーコードDBと連携し、集約したデータを解析・分類。類似事例の提示を自動化し、業務効率化を実現するイメージイラスト

具体的な実践メリットと「再発防止」の自動化

AIによる解析を取り入れることで、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

まず、「原因分析の質」が均一化されます。経験の浅い担当者であっても、AIが過去のベテランの対応履歴を提示してくれるため、見落としがちな確認項目や根本原因へのアプローチを学ぶことができます。これはOJTの一環としても機能し、組織全体の技術力底上げにつながります。

次に、「予兆検知による再発防止」が可能になります。不具合データの傾向をAIが継続的にモニタリングすることで、「特定の条件下でエラーが増えている」「この部品に関連する問い合わせが急増している」といったトレンドをいち早く検知できます。人間では気づきにくい相関関係をAIが見つけ出すことで、トラブルが大きくなる前に手を打つ、攻めの品質管理が実現します。

不具合データをAIが継続的に解析・監視し、原因分析の均一化や傾向把握による再発防止を実現する、品質管理の高度化を表したイメージイラスト

まとめ

不具合データは、見方を変えれば「品質向上のための宝の山」です。しかし、それを掘り起こすために現場のリソースを浪費しては本末転倒です。ノーコードDBでデータの収集を容易にし、AIの力で分析と活用を自動化する。この「現場力×テクノロジー」の融合こそが、DXを成功させる鍵となります。

株式会社テンダが提供する「TRAN-DX」では、こうしたノーコードDBとAI、そしてRPAを組み合わせ、現場の業務改善をトータルで支援しています。ツールを入れるだけでなく、「どうすれば現場が自走できるか」を一緒に考え、設計から定着まで伴走します。

「データはあるけれど活用できていない」「再発防止策が形骸化している」とお悩みの方は、ぜひ一度、蓄積されたデータのAI解析から始めてみませんか。小さな一歩が、組織の品質管理を大きく変えるきっかけになるはずです。